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妊娠した時の読み物

妊娠に関する様々な知識や使い方を「読みもの」として紹介していくサイトです。

「助産ケアのエビデンス!妊婦の水分摂取は羊水量の増加と関係ある?」

 

妊婦は妊娠期間中に様々な生理的変化を経験しますが、その中の一つに羊水量の増加があります。羊水はごく少量ですが妊娠3週頃から見られ始め、16週までには約200mL30週から35週には約800mLと増加のピークを迎え、その後は徐々に減少して正期産では約500mLとなります。

羊水量の検査は、羊水インデックスや羊水ポケットの測定がありますが、これらは胎児の健康状態の指標となっています。

羊水の産生量は、胎児の腎機能だけでなく妊娠高血圧症候群の有無にも関与することから、羊水量は胎児への水分供給量、つまり臍帯を通して胎児に供給される妊婦の循環血液量の影響も受けていると考えられるのですが、では、妊娠中に水分摂取量を増やすと、羊水量を増加させることができるのでしょうか?

 

研究と結果

レビューの対象として、3試験が選択されましたが、研究対象者は羊水減少あるいは、正常羊水量の妊娠末期の妊婦で対象者の合計は164名でした。

羊水過少妊婦を対象とした研究では、治療群は2時間以上かけて2リットルの水を摂取し、摂取後14時間後あるいは翌日に超音波検査で羊水量の測定を行い、正常な羊水量の妊婦を対象とした試験では治療群は2リットルの水を、対照群は100mLの水を摂取後46時間後に

超音波検査で羊水量の測定を行いました。

その結果、羊水量の増加について、治療群では対照群に比べ羊水インデックスが有意に増加し、正常な羊水量の妊婦を対象とした試験でも同様の結果を得ました。

また、妊婦の補水・補液が原因と考えられる妊婦あるいは胎児・新生児に対する有害な影響は報告されませんでした。

 

結論

妊娠中の水分摂取は、摂取しない場合と比べて羊水インデックスを増加させます。しかし、羊水量以外の臨床アウトカム、水分摂取による妊婦の負担感・満足感などを考慮した水分摂取の方法は示されませんでした。

また、臍帯圧迫などのリスクが高いと考えられる症例に対しては、妊婦の水分摂取によって羊水量を増加させることで、そのリスクを軽減する効果は期待できるかもしれません。