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妊娠した時の読み物

妊娠に関する様々な知識や使い方を「読みもの」として紹介していくサイトです。

「助産ケアのエビデンス!妊娠中に骨盤底筋を鍛えることで分娩所要は長引く?」

 

骨盤底筋トレーニング(PTFM)は骨盤底筋を強め、収縮のコントロールが可能になり、尿失禁の予防に効果があることはよく知られています。

妊娠中からのPFMTは、産後の尿失禁の予防に効果があるといわれ研究が行われていますが、PFMTは骨盤底筋を強める一方で、強くなることで分娩進行が阻害される、もしくは分娩時間を長引かせるともいわれ、PFMTは諸刃の剣でないかという懸念があります。

では、妊娠中に骨盤底筋を鍛えることで分娩所要時間は長引くのでしょうか?また、吸引分娩などの器械分娩は増加するのでしょうか?

 

研究と結果

病院あるいはクリニックに来院し、超音波エコーで膀胱頸部の移動が認められた妊娠20週前後の68名の初産婦を対象に、妊娠中からPFMTを行い、産後に腹圧性尿失禁が起こったかを調査しました。

PFMTの管理下で139名の妊婦に6秒間の収縮を8回、これを3回繰り返し、間に2分休憩をとるというPFMT実施法を行ってもらい、対照群として129名の妊婦が割り当てられました。

また、主要なアウトカムは、分娩第2期の所要時間、および努責時間と機械分娩の発生件数です。

その結果、分娩第2期の平均所要時間は両群間に差はなく、器械分娩にも有意差はなかったようです。

 

結論

今回の研究者たちは、PFMTを行う際、産後の尿失禁の効果を調査した後分娩の進行に支障がないかを調査しました。

Reillyが膀胱頸部に移動性が認められた初産婦の腹圧性尿失禁を予防するために、妊娠中のPFMTが有効であるかどうかというRCTを行い、初産婦が妊娠20週からPFMTを行うと、腹圧性尿失禁は減少することがあると結論付けました。

また、この調査を引き継いだAgurらはこのPFMTが分娩に害があるのかどうかというRCTを発表し、その結果、初産婦は妊娠中にPFMTを行っても分娩第2期所要時間、分娩第2期延長および器械分娩では有意差はない、つまり分娩に対しては支障がないという結果でした。

しかし、分娩の影響についてはまだ研究が十分でないことを説明した上で、PFMTを行うかどうかを妊婦に選択してもらうのがいいのではないかといわれてます。