読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

妊娠した時の読み物

妊娠に関する様々な知識や使い方を「読みもの」として紹介していくサイトです。

「助産ケアのエビデンス!授乳期の食事コントロールは子供のアレルギー発症の予防になる?」

 

アトピー性皮膚炎は「増加・融解を繰り返す掻痒のある湿疹を病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー性素因を持つ」ものであるとされています。

そのため、アレルギー体質の家族を持つ妊娠・授乳中の女性にとってアトピー性疾患は大変気になる疾患です。

しかし、妊婦の関心が高いにもかかわらずアトピー性疾患については様々な意見があり専門家の間でも見解が一致していません、

では、アトピー性疾患の家族歴がある母親が食事をコントロールすることは、こどものアレルギー発症の予防につながるのでしょうか?

 

研究と結果

4つの研究論文では、Cantの論文では、牛乳、卵チョコレート、ナッツ、小麦、魚、牛肉、鶏肉、柑橘類の果物、着色料や防腐剤の11種類を除外する群と、牛乳、卵は含むがこれらの食品を含まない群とで比較し、アトピー性疾患の範囲と程度をスコアを使って判定しました。

また、Falthの研究論文では家族歴(母親自身、あるいは父親または上の子供がアトピーである)の妊婦に妊娠28週から牛乳と卵を除外した群と、通常食の群とで比較し、妊娠中の体重増加、臍帯血のLgE抗体、アトピー性湿疹や喘息、出生時体重、早産の有無について調査し、Libiaはアレルギー既住のある妊婦に妊娠後期から牛乳と卵の摂取量を減らした群と増やした群とで比較し、臍帯血LgE抗体、アトピー性湿疹の範囲、喘息、アトピー性疾患や鼻炎、蕁麻疹の有無について調べ、Love grovelは妊娠36週から授乳期間にかけて牛乳を制限した群と制限しなかった群とで比較し、アトピー性湿疹や早産、出生時体重で評価しました。

また、このレビューはアトピー性湿疹の他にも食事コントロールをすることによってアレルギー性部炎や結膜炎、妊娠中の母親の体重増加の状況や早産への影響についてもこれらの研究論文の結果を統合し評価しました。

その結果、母親が食事をコントロールすることが子供の生後18ヵ月間にアトピー性湿疹または喘息の発症を抑えられるという統計学的な有意差は見られなかったようです。また、母親の食事をコントロールすることも子供の湿疹の程度については関係性がみられたものの、サンプルサイズが小さいため、示唆を得られるほどではなかったようです。

さらに、母親が食事をコントロールすることが妊娠中の母親の体重増加を抑えるということや早産のリスクも高まるという結果も得られましたが、いずれの結果も統計学的に意味があるという結論には至りませんでした。

 

結論

妊娠または授乳中のアトピー性疾患の家族歴のある女性に対して食事をコントロールすることは、子供のアトピー性疾患の発症や症状の程度に影響を及ぼす可能性はあるものの、統計学的には有意差が得られず効果があるとはいいきれないようです。