妊娠した時の読み物

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「助産ケアのエビデンス!歯周病の治療は早産を減らすことができる?」

 

どうしたら早産を減らすことができるか?これは全世界的な周産期の課題です。

これまで早産のリスクファクターを明らかにするために多くの研究が行われてきました。

そしれ感染が重大なリスクファクターの一つであることが知られるようになりました。感染には絨毛膜羊膜炎、細菌性膣炎といった尿生殖器系のほかに虫垂炎や肺炎など他の臓器でおこる感染も早産を引き起こすことが報告されており、最近では歯周病との関連も注目されています。

では歯周病の治療を行うことは早産の予防につながるのでしょうか?

今回は早産のリスクを減らすために歯周病の治療は効果的なのかというエビデンスをご紹介します!

 

歯周病の治療の効果

歯周病は全身性の炎症引き起こす要因となる可能性があり、心疾患やリウマチ性動脈炎などのリスクファクターとしても知られていますが、同様の機序で早産との関係性が推測されます。

Khaderらのレビューでは歯周病がある妊婦はない妊婦に比べて早産のリスクが4.3倍高く、5.3倍も低出生体重児が多いことが報告されています。

そこで、歯周病の治療を行うことで早産を防ぐことができるという仮説を設定し、ランダム化比較試験が行われましたが、この研究では早産のリスクを下げる効果は認められませんでした。

Goldenbegらはこの研究の課題を介入の時期や対象の絞り込みについて指摘しているのですが、この研究では妊娠してから21週までに行うことになっており、もっと早い段階で治療するほうが効果的ではないかと指摘しています。

また、研究対象は歯周病の重症度によって限定していないため、歯周病の重症、軽症に関係なく研究対象に含まれているためし重症の妊婦のみを対象とすることも考慮する必要があるようです。

 

結論

妊娠中の歯周病の治療は歯周病自体は改善しますが、早産のリスクを統計的に減少させる効果は認められませんでした。

しかし、この研究において妊娠中の歯周病の治療は妊婦および胎児に悪い影響は認められなかったこと、歯周病自体は改善されたことから安全性は確保されたといってもいいでしょう。