読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

妊娠した時の読み物

妊娠に関する様々な知識や使い方を「読みもの」として紹介していくサイトです。

「助産ケアのエビデンス!会陰損傷の痛みに局所的な冷罨法は効果がある?」

 

産後の疼痛の原因として最も多いのが、会陰損傷によるものが考えられます。

特に会陰は解剖学的に、腫脹、浮腫、皮下出血を起こしやすく、これらも縫合部痛を増強させています。

縫合部痛の緩和方法については、鎮痛薬の投与やリバノール湿布、アロエ湿布、冷罨法など様々な方法が考えられていますが、その中の一つである冷罨法は、縫合部を冷却することにより、血管が収縮して痛みの原因となる物質の放出を抑制することで、神経の伝導を抑えるという介入法ですが、果たして本当に効果があるのでしょうか?

 

研究と結果

7件の研究が採択されました。

 

・冷罨法VS非介入

1件の研究で、アイスパックの使用と非介入との比較を行っており、アイスパックの使用は非介入と比較して、出産後2427時間の間疼痛が有意に緩和され、他の期間についての有意差は認められませんでした。

また、アイスジェルパットの使用と非介入の比較については、疼痛の緩和に有意差は認められませんでしたが、アイスジェルパットのほうが女性の満足度は高かったようです。

 

・アイスパックVSアイスジェルパット

2件の研究が比較され、疼痛緩和、浮腫、満足度について有意差は認められませんでしたが、分娩後にアイスパックを使用した女性は、アイスジェルパットを使用した女性に比べ、退院後に市販の鎮痛薬を使用した割合が多かったようです。

また、2件の研究において、会陰部のケアに対する満足度がアイスジェルパットのほうが高く、治療の効果を評価していました。

 

・アイスパックVSアイスパック+電気刺激

1件の研究で、アイスパックの使用とアイスパック+電気刺激の使用を比較したところ、アイスパックのみ使用では、出産後2427時間で疼痛が有意に強く、鎮痛薬の使用が4倍多いという結果が得られました。

・冷罨法VSハマメリス水

1件の研究が冷罨法とハマメリス水の比較を行っており、疼痛緩和について有意差は認められませんでした。また、創部の感染の発生率については、両グループとも5%未満であり、差はなかったと報告しています。

 

・冷罨法VS局所麻酔

2件の研究で冷罨法とプラモキシン/ヒドロコルチゾンとの比較を行い、どの時期においても疼痛緩和や会陰浮腫について有意差は認められませんでした。

 

結論

今回の研究では研究の制限がありましたが、冷罨法は非介入に比べて出産後2427時間の間での疼痛が有意に緩和されました。

また、アイスパックとアイスジェルパットとが比較されましたが、疼痛緩和に関して有意差はみられたものの、女性はアイスジェルパットを好む傾向にあり、またアイスパックの使用のみよりも、電気刺激を行った方が疼痛の緩和に有意に効果が見られました。