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妊娠した時の読み物

妊娠に関する様々な知識や使い方を「読みもの」として紹介していくサイトです。

「助産ケアのエビデンス!未熟児出産の場合の早期の臍帯結紮と遅らせた臍帯結紮の子供の予後」

 

早産児において出生直後に臍帯結紮をするか、少し遅らせて臍帯結紮をするかその利点と欠点はいまだ議論されており、最適な臍帯結紮のタイミングは明確ではありません。

臍帯結紮は多くの場合、分娩第3期に行われますが臍帯結紮を行うときの児の位置は母親の腹部、太ももの間あるいは胎盤より下の位置になる場合があり、胎盤から児への血液の流れはその位置によって違います。

今回は早産時に対して臍帯結紮を遅らせること、出生直後の新生児の位置、臍帯をしごくか否かによってその短期・長期効果はどのようになるのかについてご紹介します!

 

研究と結果

今回の分析の対象となったのは、7論文であり、297児のデータが含まれています。採択された文献の内容の定義は、対象とする早産児は24週から33週で出産されたこと、分娩様式には経腟分娩と帝王切開の両法とも含まれていること、早期あるいは直後の臍帯結紮とは20秒以内の結紮とすること、遅延した臍帯結紮は30秒以上あるいは60秒以上を超えた結紮とすることなどがあり、早産児に対して臍帯結紮のタイミングをめぐっていくつかの結果が報告されました。

 

血液学的な結果

出生時と1時間後のヘマトクリットへの影響は明確ではなく臍帯結紮の遅延群では、貧血のために輸血することは少なかったようです。

また、ビリルビン濃度のピークは臍帯結紮の遅延群が早期群より高く、高ビリルビン血症への治療は1研究論文がありましたが信頼を得られる結果ではありませんでした。

 

心臓血管への影響

臍帯結紮の遅延群のほうが出生時に低血圧のために輸血する必要性が少なかったとされています。

 

脳室内の出血

臍帯結紮の遅延群のほうが、早期群に比べて脳室内の出血のリスクが少なく、重篤な脳室内出血に関しては分析対象が少なすぎて、有効な結果は得られませんでした。

 

呼吸への影響

分析対象が少なすぎて有効な結果は得られなかったようですが呼吸窮迫症候群については2論文、重症の呼吸窮迫症候群については1論文報告されており、有意な差はなかったとされています。

 

胃腸への影響

分析対象が少なすぎて有意な結果は得られなかったようですが、壊死性腸炎に関する有意な差はありませんでした。

 

その他の結果

新生児死亡に関する有意な差はなかったようです。

 

結論

37週未満で出産される早産児において、生後30~120秒で遅延して臍帯結紮することは、30秒以内で臍帯結紮するより、脳室内の出血の危険が減少し輸血の必要性が低かったようです。