妊娠した時の読み物

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「助産ケアのエビデンス!母乳育児には乳癌予防効果がある?

 

  • 赤ちゃんの成長や健康に母乳が様々なよい影響を及ぼすことはよく知られていますが、母親にとって母乳育児を行うことのメリットはなんでしょうか?

母乳育児が母親にもたらす影響については、子宮復古を促す、授乳している間は妊娠しにくいなどいくつかのことが言われていますが、乳癌予防効果もその一つです。

今回は母乳育児が母親にもたらすメリットとして乳癌予防効果についてご紹介します!

 

母乳育児の乳癌予防効果

韓国で行われた研究によると、母乳育児には女性の乳癌予防効果があるというものでした。しかしここで注意しておくべきことは、この研究でアウトカムとして追跡したものは閉経前での乳癌だったという点です。

乳癌予防効果ありとはいっても、それは閉経前の乳癌であって閉経後の乳癌については今回の研究結果からは言及できませんでした。

また、効果ありとはいってもその95%信頼区間を見ると、上限の値が1.0または1.1となっていて、つまり効果がない可能性もまだ残っているという意味を含んだ値という点です。

さらにリスクが0.60.8に低下するという結果が得られましたが、これは母乳育児を行わない場合を1としたときに対して、相対的にどのくらいのリスク低下が得られるかという「相対リスク」であり、論文に示されている研究結果の値から絶対リスク減少を計算してみると、約0.03%の差でしかないという値になります。

ということは、たとえば10000人当たり33人乳癌になる集団で、母乳育児により乳癌が30人減るという計算になり、母乳育児による乳癌予防効果はありそうですが、そんなに大きな効果ではなさそうということになります。

 

結論

出産したが母乳育児を行わなかった人の乳癌発症のリスクを1とすると生涯に12カ月間母乳育児を行った人でのリスクは0.81324カ月の人では0.724カ月以上の人は0.6で、生涯における母乳育児期間が長いほど、乳癌になるリスクはより低くなるという傾向が認められました。