読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

妊娠した時の読み物

妊娠に関する様々な知識や使い方を「読みもの」として紹介していくサイトです。

助産ケアのエビデンス!妊娠中の静脈瘤、下肢の浮腫に対するケア

浮腫や静脈瘤は、妊娠末期に現れるマイナートラブルです。妊娠末期には子宮の増大に起因するさまざまな症状が現れますが、浮腫、静脈瘤の原因は妊娠により増大した子宮が周辺の臓器を圧迫することによる下肢の静脈還流の阻害であるといわれています。

また、静脈瘤についても内分泌環境の変化は関与しており、プロゲステロンの分泌が増えることで平骨筋の緊張が低下し静脈への緊張性が減少することも原因の一つといわれているのですが、そんな浮腫や静脈瘤に対してはどのようなケアが有効なのでしょうか?
今回は妊娠中の静脈瘤と下肢の浮腫に対するケアの効果をご紹介します!

■静脈瘤
69名を対象にした下肢と外陰部の静脈瘤についての研究ではルチーンの内服は静脈瘤に伴う夜間のこむら返りや疲労感などの症状を有意に減少させました。
一方プラセボを内服した群では、ルチーンを内服した群に比べて1.89倍これらの症状の出現が少なかったようです。

■下肢の浮腫
55名を対象にした15分間のリフレクソロジーと15分間の安静を比べた研究ではリフレクソロジー群は何もしなかった安静群に比べてくるぶしと足背部の周囲径が有意に減少したそうです。
また、対象者の満足度、介入方法の受け入れ状況についてはリフレクソロジー群と安静群の間に差はなかったとされています。
また、この研究は妊娠30週以降の下肢に浮腫がある女性を対象にリラックスを促すリフレクソロジー群(20名)、リンパマッサージとして作用するリフレクソロジー群(25名)、リフレクソロジーは行わずに寝椅子で安静を保つ群(10名)に無作為に割り付けられており、それぞれのセッションの時間は15分間で合計3回のセッションを予定していましたが、対象者が分娩に至ったなどの理由で脱落し、結果的にはセッションは1回しか行なえていないようです。
その結果、リフレクソロジーの中でもリンパマッサージ群とリラックスを促すリフレクソロジー群の比較では、くるぶしと足背部の周囲径、および対象者の満足度と介入方法の受け入れ状況に差はなかったとされています。
他にも、35名を対象としてポンプを用いて継続的な空気圧を30分間下肢に加えた場合と30分間の安静を比べた研究では浮腫の状態に対する効果に差はなかったとされています。

■結論
ルチーンの内服は静脈瘤に伴う症状を改善させますが、妊娠中の安全性についてはデータ不足であり、臨床での活用は勧められないようです。また、リフレクソロジーも下肢の浮腫を軽減させる効果が見込まれるものの、研究の数が少ないため明確な結論は出せないとされています。