妊娠した時の読み物

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助産ケアのエビデンス!逆子体操は逆子を治すのに有効?

妊娠が正常に経過している場合、骨盤位であることがわかっても35週くらいまでは頭位になる可能性が十分にあるため、医学的な介入を行うことはほとんどありません。

しかし骨盤位の胎位の異常であるため、助産師が単独で分娩介入を行える対象には含まれません。
そのため助産師による分娩介助を希望している妊婦、助産所や院内助産所で出産しようと考えている妊婦にとって骨盤位を頭位に直すことは重要な課題となっています。
そこで、妊娠後期になると多くの施設で骨盤位妊婦に対して逆子体操をが指導されるようになるのですが、正常妊娠経過において妊娠後期に骨盤位である妊婦が逆子体操を行うことは、逆子体操を行わない場合に比べて、頭位になる確率が高くなるのでしょうか?

■研究と結果
異常胎位である骨盤位を頭位にするための対処法として「逆子体操」や「
外回転術」の効果について主要なアウトカムを分娩様式もしくは新生児のアプガースコアに設定して検証したところ、外回転術も実施した場合の結果と外回転術は実施していない場合の結果をそれぞれ統合して分析し、4論文は「逆子体操VS何もしない群」で、1論文のみ「逆子体操+外回転術VS何もしない群という介入でした。
それぞれのアウトカムごとに結果を見ていくと、逆子体操と外回転術を実施したときとしないときの骨盤位分娩の確立に統計的有意差はありませんでした。
また、逆子体操と外回転術を実施したときの帝王切開率は、しなかった場合の1.07倍となりますが、統計的有意差はありませんでした。
さらに、逆子体操を実施したときとしないときの1分後/5分後のアプガースコアの値にも統計学的有意差は認められなかったようです。

■結論
以上より、妊娠後期に骨盤位であった場合に逆子体操を実施場合としない場合とを比較した結果、主要なアウトカムに違いはなく逆子体操を実施する効果は大きくないと考えられました。
また、骨盤位を矯正するための方法として医師による外回転術や鍼灸によるツボ刺激などエビデンスが確認されている手法がいくつかあるようです。
骨盤位を聞かされた妊婦は多かれ少なかれ動揺し、何とか頭位にする方法はないものかと悩みます。
逆子体操は実施しなくても明確なメリットやデメリットはないこと、他の方法もあること、それを併用してみることによって得られる可能性、さらに外回転術にはいくつかのリスクも報告されていることなど、様々な情報を提供し、妊婦自ら納得して選択できるようにサポートしていく必要があるようです。