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妊娠した時の読み物

妊娠に関する様々な知識や使い方を「読みもの」として紹介していくサイトです。

胎児心拍数モニタリングの発展とその歴史

「胎児心拍数モニタリングの発展とその歴史」

妊娠後期の妊婦健診で行われる胎児心拍数モニタリング
赤ちゃんの健康状態を知るための大切な検査ですよね。
この胎児心拍数モニタリングですが、昔はトラウベ聴診器やドップラー法と呼ばれる間歇的な心拍数聴取が一般的だったそうです。
今となっては、胎児心拍数モニタリングで検査をすることが主流となりましたが、そもそも胎児心拍数モニタリングはどのようにして発展していったのでしょうか?
今回は、胎児心拍数モニタリングの発展とその歴史についてご紹介します!

■胎児心拍数モニタリングの導入
胎児心音の医療的意義が記された最も古いものは、1833年にKennedyによって記された論文です。ここでは胎児心拍は妊娠の確徴かつ胎児存在の証明としての定性的な価値が記されており、1893年に胎児心拍数の正常域を100~160ppmとし、160ppm以上を頻脈、100ppm以下は徐脈で胎児仮死を意味するとされました。
その後、1940年代中ごろから、一定時間の胎児心拍の聴取でカウントした心拍数を平均値で表すこと、しかも断続的な聴取で、分娩中の胎児の健康状態を適正に把握できているのかは疑わしいという気運が高まりました。そこで、正確な胎児心拍数の把握のため、1960年前後に北米のHon、南米のCaldero-Barcia、欧州のHammacherがそれぞれ独自に瞬時胎児心拍数を連続的に表す方法を開発し、胎児の心電図のみを電気的に抽出することで、胎児心拍数を連続的に記録することを可能にしました。

■胎児心拍数モニタリングと周産期・新生児予後
胎児心拍数モニタリングが導入された当初、新生児中枢神経障害は分娩中の低酸素血症が原因とされていたため、胎児心拍数モニタリングにより、早期に胎児低酸素血症を発見できれば、悪化した子宮内環境から胎児を救出することで、脳性麻痺と精神発達遅延の発生を予防できると考えられていました。
また、分娩中の胎児心拍数モニタリングの臨床応用について、周産期予後を改善するという報告もあり、胎児心拍数モニタリングにより、胎児心拍異常が容易に診断され、帝王切開率が増加したことも明らかとなりました。

いかがでしたか?胎児心拍数モニタリングの歴史は、胎児心拍数波形の形態的な分類から始まり、数々の動物実験などを経て、臨床意義も認められるようになったんですね。
ただし、胎児心拍数モニタリングを行うことで、新生児神経障害などの発生を予防することはできず、帝王切開などの産科的介入の頻度は増加しました。
胎児心拍数モニタリングを行えば、万全だということではありません。
あくまでも赤ちゃんの健康状態を把握する手段の一つだということを理解しておきましょう!